2014.03.03
機械刺繍のルーツ
日本ジャガード刺繍工業組合の林理事長と高津前理事長にタナベ刺繍へ訪問していただいた際に、機械刺繍のルーツに関するとても貴重なお話しを聞かせていただきましたのでご紹介。
機械刺繍の始まりは大正時代、足踏みの本縫いミシンから始まりました。
元々は手作業で行っていた刺繍を、なんとか効率よくできないかと考えた末に、足踏み本縫いミシンの「送り」と「抑え」を外し、手で生地を移動させながら1針1針縫うことで柄を描いたそうです。
今から考えると、これも大変な作業だったと思いますが、手刺繍より効率が上がったのと同時に、手刺繍を習得するためには職人の適正と長い経験が必要だった問題がこれで解決されました。
そうしていると、当時から本縫いミシンは様々な種類があり、その中で適したミシンを改造することで横振りミシンが誕生し、横振りミシンによる刺繍が全盛の時代を迎えました。
また、当時は横振りに対して「縦振りミシン」なるものもあったそうで、業者間では「おたくは縦横、どちらですか?」という会話が日常的に挨拶代りだったようです。
少々うろ覚えな部分もありますが、大体こんな感じです。
やはり、諸先輩の昔ばなしは面白いですね!
(2014年3月)